【医師監修】生理前眠いのはどうして? 眠い時の対策も知っておこう

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生理前は「なぜかすぐ眠くなる」「しっかり寝たはずなのに日中も眠い」と悩む女性は多いのではないでしょうか。日中に眠気に襲われると仕事に支障が出るなど、困ってしまいますよね。

どうして生理前は眠くなりやすいのでしょうか。また、眠気対策についてはどうすれば良いのでしょうか。今回は、生理前の眠気の原因と対策について解説していきます。

【監修】
成城松村クリニック院長 松村圭子先生

婦人科専門医。1995年広島大学医学部卒業、同年広島大学付属病院産婦人科学教室入局。2010年、成城松村クリニックを開院。女性の「体の健康」「心の健康」のために、一般の婦人科診療だけではなく女性のあらゆる面をトータルにケア。講演、執筆、TV出演など幅広く活動。

著書に、『女30代からのなんだかわからない体の不調を治す本』(東京書店)、『医者が教える女性のための最強の食事術』(青春出版社)など多数。

■生理前に眠い原因は◯◯
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▼生理前に眠くなる原因とは?

生理前に眠くなる経験は多くの女性がしていることでしょう。これは、生理の周期によって変化する「女性ホルモン」の影響が大きいのです。

女性ホルモンには「エストロゲン(卵胞ホルモン)」と「プロゲステロン(黄体ホルモン)」という2種類があります。生理が終わる頃からエストロゲンが少しずつ増えていき、排卵後の黄体期と呼ばれる期間(排卵後から生理直前まで)にはプロゲステロンが増加していきます。

プロゲステロンは体温を上昇させる作用があるため、黄体期の基礎体温はずっと高温をキープすることになります。

しかし通常、体は体温を下げながら眠るようにできているので、基礎体温の高温期にあたる黄体期は眠りが浅くなったり、寝つきが悪くなったりしやすいのです。その影響で、生理前は眠たくなりやすく、強い眠気が生じやすいと考えられるでしょう。

参考サイト:厚生労働省 e-ヘルスネット「女性の睡眠障害」

▼頭痛やイライラがあるならPMSかも?

生理前のトラブルとして、眠気以外で心や体に不調が出る場合、PMS(Premenstrual Syndrome=月経前症候群)の可能性もあります。PMSの症状は、頭痛や肩こり、むくみ、体重増加、乳房緊満感などの身体的なこと、イライラ、気分の落ち込み、気持ち悪い(悪心)、無気力感、集中力低下などの精神的なことがあります。

症状を引き起こすきっかけは排卵後からのホルモン分泌の変動です。ほかの原因としては食事やライフスタイルほか、神経伝達物質のセロトニンやプロスタグランジンというホルモンなどが関与していると言われていますが、まだはっきりとはわかっていません。

生理前、多少の心身の変化は多くの人が経験したことがあるでしょう。しかし、上記のような不快な症状が、生理サイクルの3周期以上にわたって起こる場合はPMSの疑いがあります。

20代から30代の女性に多く見られ、生理が始まると消失もしくは軽減する周期性が特徴です。日常生活に支障をきたす場合は婦人科に行き、しっかり診てもらいましょう。

参考サイト:ヘルスケアラボ「月経前症候群(PMS)」

■生理前に眠くならないようにする予防対策
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女性ホルモンの影響で眠くなりやすい生理前の時期。では、どうしたら眠気に打ち勝つことができるのでしょうか。ここでは対策をご紹介していきます。

▼生理前の眠気予防1:
睡眠時間をしっかり確保する

まずは睡眠時間をしっかり確保することが大切です。だらだら深夜番組を見るなど、夜更かししがちな人は注意しましょう。規則正しい睡眠習慣を身につけることで、体内時計が整い、睡眠のタイミングやホルモンの分泌、生理的活動も調節されます。スムーズに眠りにつくには、体内時計を整えることが重要です。

また、質の良い眠りには寝室を整えることもポイント。温度や湿度を快適に調整することや、不快な音や光を遮ることなど環境作りにも工夫をしましょう。また、自分に合った枕を使うなど、寝具の工夫も大切です。

▼生理前の眠気予防2:
寝る前にブルーライトを浴びない

寝る前にテレビやパソコン、スマホを見るのはやめましょう。これらのデジタルディスプレイから発する「ブルーライト」は、可視光線(目で見える光)のなかでも最も強い光を放ちます。

夜にブルーライトを浴びると、脳は「朝」だと勘違いを起こし、睡眠ホルモンの「メラトニン」を抑制してしまいます。すると、覚醒して目がさえ、眠れなくなってしまうというわけです。

夜でもブルーライトを浴び続けるような環境は、生命を健康に維持するための体内時計や生活リズムが崩れ、自律神経や免疫系、内分泌系にも良くない影響を与えるようです。とくに就寝の2時間前からは意識的に避けるようにしましょう。

▼生理前の眠気予防3:
ゆっくり入浴する

寝つきをよくするなら、就寝の2~3時間前くらいに湯船(38度なら30分程度)につかるのはおすすめです。ゆっくり体を温める入浴は心身ともにほぐし、リラックス効果があります。また、お風呂で体を温めておくと、布団に入るときには自然と体温が下がってきて、入眠しやすい状態になります。

参考サイト:厚生労働省 e-ヘルスネット「快眠と生活習慣」

▼生理前の眠気予防4:
カフェインやアルコールの多量摂取を避ける

コーヒーや緑茶、チョコレートなどに含まれるカフェインには目がさえる覚醒作用があります。体質的に敏感な人は、逆算をして、就寝時間の5~6時間前から避けておくほうがいいでしょう。

また、摂取すると入眠しやすくなるとされるアルコールも、実は避けた方が無難です。アルコールで寝つきがよくなっても、その後の快眠を妨げる原因になるからです。眠りが浅くなったり、眠りが断続的になったりと、睡眠の質を下げてしまうようです。

さらにアルコールを多用すると体が慣れてくるため、同じ酒量ではだんだん満足できなくなり、過剰に飲んでしまう原因にもなります。十分に注意が必要です。

参考サイト:厚生労働省「健康づくりのための睡眠指針検討会報告書」

■生理前に眠くなった時の対策
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それでも、生理前に眠くなった場合はどうしたら良いのでしょうか。

▼生理前に眠くなった時の対策1:
仮眠を取る

日中に眠くなりやすいなら、仮眠を取るのが一番です。仕事をしている人なら、お昼休憩などの時間を使って15分程度でも十分なので寝ておきましょう。これだけでも午後の眠気解消に効果があり、頭をスッキリさせてくれます。

注意したいのは、短い昼寝は午後の眠気解消に効果的ですが、長い昼寝は逆に頭がぼんやりしてしまうこと。仮眠の目安は午後3時までに、長くても20~30分間にとどめておくことが大切です。

参考サイト:厚生労働省「健康づくりのための睡眠指針検討会報告書」

▼生理前に眠くなった時の対策2:
ハーブティーを飲む

ティータイムなどに自然の力を生かしたハーブティーを飲むのもいいでしょう。おすすめは、ホルモンバランスを整える効果が期待できる「チェストツリー(チェストベリー)」。また、眠気覚ましの効果が期待できる「レモングラス」や「ペパーミント」もリフレッシュできて人気の高いハーブティーです。

・チェストツリー…女性の心や体のバランスを穏やかに整えてくれるハーブティー。バランスの乱れから生じる、女性特有のさまざまなトラブルを優しく整え、サポートしてくれます。

・レモングラス…レモンのような爽やかな香りで、心身をシャキッとさせるハーブティー。目がさえるような強い芳香とさっぱりとした風味が爽快感をもたらします。

・ペパーミント…メントールの清涼感のある風味と香りが特徴。眠気をスッキリ解消したいときにはピッタリのハーブティー。食後のエチケットにも効果的です。

▼生理前に眠くなった時の対策3:
薬を処方してもらう

ただ眠くなるだけではなく、PMSのほかの症状もあるようなら、婦人科を受診し低用量ピルなどの薬を処方してもらう手もあります。

低用量ピルとは、女性ホルモンのはたらきを利用した経口避妊薬ですが、PMSの症状軽減にも効果が期待できます。副作用をできるだけ減らすためにホルモンの量を低量化してあり、より安全で信頼性の高い薬です。

そのほか、症状によって低用量ピルのほか、ホルモン製剤や抗不安薬、抗うつ薬、漢方薬、鎮痛剤などが適切に処方されます。

■まとめ
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女性は女性ホルモンの影響で体調が変化してしまうもの。眠気もその一環であるため、仕方ない部分はあるかもしれません。しかし、自分で生活リズムを把握できていれば、眠気の対策も行いやすいと思うのです。

規則正しい睡眠習慣を身につけるためには、就寝前はブルーライトを遠ざける、寝る数時間前からカフェインは避け、入浴では湯船で体を温めること。

もし日中眠くなったら、すすんで仮眠を取り、ハーブティーで休憩してみると、午後からの活動もスッキリこなせるかもしれません。自分のできる眠気対策を行いながら、充実した毎日を送っていきましょう。

参考資料:
・ヘルスケアラボ
・e-ヘルスネット
・厚生労働省

(斉藤カオリ)

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